今の会社でこのまま働き続けることに不安に感じる。
そもそも会社員であるメリットって何?デメリットの方が多く感じるならいっそのことフリーランスを目指した方が良いのかな?副業から独立や起業する人を最近SNSでよく見かけるけどリスクはないの?
一度きりの人生、このまま会社員として働き続けるのか。自由を求めて独立を目指すのか。独立する人が珍しくない現代でそう悩む人は多いことでしょう。そこで今回は会社員のメリットとデメリットを見直すために解説していきます。この記事を読むことで、これから自分がどう動いていくべきか見えてくるのでぜひ最後まで読んでみてください。
【この記事でわかること】
◆会社員のメリットとデメリット
◆フリーランスのメリットとデメリット
◆会社員orフリーランス?どっちか悩んだ時の対処法
会社員として働く5つのメリット
それではまず会社員のメリットを見ていきましょう。
1.毎月の安定した給料
2.社会保険料を会社が負担してくれる
3.社会的信頼
4.ノウハウが無料で学べる
5.税金の手続き
1.毎月の安定した給料
会社員であれば、例えどんなに大きな失敗をしても、ベテランで仕事ができなくても、結果を出さなくても毎月確実に決まった給料が振り込まれる。安定した収入があると、先の見通しを立てれるので、金銭的な安心感を持って生活ができます。
私は過去に結婚して実家暮らしでもないくせに転職先が決まる前に仕事を辞めて、3ヶ月間無職無収入の時期を経験しました。金銭面で目先の見通しさえつかないという状況は精神的にも本当に苦しいものです。安定した給料は会社員の最大のメリットだといえるでしょう。
2.社会保険料を会社が負担してくれる
会社は社会保険料を負担してくれていることはご存知でしょうか?社会保険料の構成は以下の通り。
それでは月々の給料の中で、会社員が支払っている社会保険料と会社が負担している社会保険料を見てみましょう。
会社員の負担割合 | 会社の負担割合 | |
---|---|---|
健康保険料 | 4.95% | 4.95% |
介護保険料 | 0.865% | 0.865% |
厚生年金保険料 | 9.15% | 9.15% |
雇用保険料 (一般企業の場合) | 0.5% | 0.85% |
労災保険料 | 負担なし | 全額会社負担 |
合計 | 15.465% | 15.815% |
具体的にどのくらいの金額を会社が負担してくれているの?
厚生年金保険料を例に具体的な金額を見ていきましょう。
【月の給料が総支給で295,000円の場合】
◆標準報酬月額:300,000円の分類(等級19)
◆月々の厚生年金保険料:54,900円(300,000円×18.3%)
◆会社員が負担する保険料:27,450円
◆会社が負担してくれる保険料:27,450円
会社は給料以外にもこれだけの保険料を負担してくれているのです。会社が半分お金を出して手厚い保障を受けとれる。これは会社員にしかない大きなメリットです。
3.社会的信頼
会社員というだけで社会的信頼があるとみなされるので、クレジットカードも簡単に発行できますし、住宅ローンを組むこともできます。また会社の看板を使って仕事ができるので、いろんな企業の社長や役員クラスの人にも話を聞いてもらえるでしょう。全く信頼のない一個人が企業に仕事を取りに行っても話すら聞いてもらえないので、会社の看板が使えるのは大きなメリットです。
4.ノウハウが無料で学べる
ノウハウは本来お金を支払って学ぶものですが、会社員は仕事をしながら無料でノウハウを学べます。新人研修や資格を取得するための研修などお金と時間をかけて成長の機会を与えてくれます。またビジネスマナーや電話対応、トラブル時の対応方法など、社会で戦うための戦闘力を日々の中でお金をもらいながら高められることもメリットといえるでしょう。
仕事で失敗しても、新人で仕事ができなくても、金銭的な損失を負うことなく学べる環境は会社員のメリットですね。
5.税金などの手続きをしなくてもいい
個人事業主や経営者は税金関係の処理を自分でしなければいけません。そこに対して時間や労力をかけたり、税理士を雇うのに費用が発生したりと、なかなか大変なものです。会社員であれば面倒くさい税金関係の処理を全て会社が行ってくれるので、個人で何か作業をしなければいけないということはありません。確定申告という面倒くさい業務をすべて任せられるのも大きなメリットですね!
次に会社員として働くデメリットもいていきましょう。
会社員として働く5つのデメリット
会社員として働くデメリットは以下の通り。
1.収入に限界がある
2.人間関係のリスク
3.仕事を選びにくい
4.働く場所や時間が選びにくい
5.節税に限界がある
1.収入に限界がある
会社員はどれだけ成果を出しても、どれだけ一生懸命働いても、月々の給料が大幅に変わることがありません。インセンティブ制度を設けている会社もありますが、日本の会社のほとんどは年功序列型。
また働く会社によってほぼ年収が決まるので、どれだけ優秀な人材であろうと良い会社に入れるかどうかで生涯に大きな差が生まれます。一定の給料がもらえる安定がある反面、自分が一生懸命働いても、隣でサボっている同僚と大して給料が変わらないのは面白くないでしょう。
私も営業成績を残せた年度のボーナス金額が、目標金額も達成金額も私より低い先輩社員や、普段ネットサーフィンばかりで全然仕事をしないと有名な先輩よりも安い金額だったことに愕然とした経験があります。こんなにしんどい目して頑張った意味・・・。
2.人間関係のリスク
会社で働く以上、周りの仲間や上司とうまく協力して働く必要があります。良い人に囲まれた職場なら幸せですが、以下のような人が多い職場だと人間関係に大きなストレスを抱えることになるでしょう。
◆パワハラ上司
◆しつこいセクハラ
◆責任逃ればかりの他責人間
◆愚痴ばかりの同僚
◆ノリが合わない人達
これに関してはガチャガチャと一緒で運に任せることしかできず、なかなか自分で選べるという権限を持った会社員は少ないと思います。人間関係のストレスは最悪の場合、鬱などの病にも繋がるので会社員のリスクといえるでしょう。
私は今の会社で直属の上司が4回変わりましたが、上司が変わるとストレスの多さもかなり変動します。パワハラで有名な人が上司に当たった時は、会社に行くだけでもストレス。仕事以外の時間にもその人の発言などを思い出してイライラしてしまう。働く人を選べないことがこんなにもリスクなんだと改めて感じましたし、会社員である以上それが何歳になっても無くなることがないのはというのは、怖いことだなと思いました。
3.仕事を選びにくい
会社員は会社に与えられた業務を全うすることが仕事なので、それが初めてでも、どんなに苦手で嫌なことでもやらなければなりません。もちろんそこから新しい発見や成長に繋がることもあるので悪いことばかりとは言いません。しかし本当にやりたくないこと、『これやる意味あるの?』みたいなことをやり続けるのはかなりのストレスです。そういった仕事でも何時間もの時間を割かなければならないことは会社員のデメリットでしょう。
◆何も決定されない会議
◆費用対効果の薄い接待
◆無駄に多い電話
◆発表後は二度と見返さない社内会議のための資料作り
◆社内決裁のための複雑な仕組みと資料作り
◆上司がその上司に提出するための報告資料
◆やることが目的になっているオンライン会議
私はこのような仕事に時間をとられるのが本当に嫌いです。
4.働く場所や時間が選びにくい
会社員には出勤時間や出勤日が定められているので、働く場所や時間を自分で選ぶことができません。在宅ワークやフレックス制度など、以前と比べたら導入が進んでいるかもしれませんがまだまだ少数派なのが現状です。
年齢やごとにも変わるライフスタイルの中、働く時間も場所も選べない窮屈さは会社員のデメリットといえるでしょう。
5.節税に限界がある
会社員は仕事に必要なスーツであろうと、なんであろうと経費で落とすことができません。給料はなかなか上がらないのに、節税で出ていくお金をコントロールすることもできない。ここ最近では円安で物価が上昇して、さらに出ていくお金は増えるばかり。会社員は安定的な収入があるものの、個人事業主や経営者が節税して出ていくお金をコントロールしているのに対して、そのコントロールが出来ない。実はこんな不利なルールの中で日々生活しているのもデメリットのひとつです。
それでは次に会社に依存しない働き方をするフリーランスのメリットとデメリットを見ていきましょう。
フリーランスとして働くメリット
フリーランスとして働くメリットは以下の通りです。
1.収入が青天井
2.誰と働くかを選べる
3.仕事内容を選べる
4.働く場所と時間を選べる
5.節税ができる
1.収入が青天井
フリーランスとして働くことで、会社員以上の収入を得ることを目指せます。会社員はどれだけ成果を出そうと全ての利益が手に入るわけではありません。どれだけ真面目に一生懸命働いて成果を出しても、全然仕事をしない人も、成果を出せない人も、みんなで利益を分け合う形となるので、どうしても損をする人が出る構造になっています。しかしフリーランスになると成果を出せば出すほど自分の収入に反映されていくので、『成果を出した分の収入をまともに得たい』『大きく稼ぎたい』『収入が増えることが楽しい』という人におすすめです。
2.誰と働くかを選べる
フリーランスになると一緒に働く人を選べます。もちろん好き勝手選べる、人間関係のストレスがゼロになるなんてことはありません。ただ会社のように上司や同僚、担当するクライアントなど”誰かに決められた人と付き合わないといけない”ということがなくなるので、人間関係のストレスは会社員よりは少ないといえるでしょう。一緒に働く仲間やクライアントを選択できる自由さはフリーランスの大きなメリットです。
3.仕事内容を選べる
フリーランスになると好きな仕事を選べます。また反対にやりたくない仕事も断れます。不本意な部署移動で頭を抱えることもありません。自分の得意なこと・好きなことを自分で選んで仕事ができるので、やりがいを感じやすく、また精神的ストレスも少ない状態でいれることが大きなメリットでしょう。
4.働く場所と時間を選べる
フリーランスになると何時から仕事を始めてもいいし、いつ休んでもかまいません。1ヶ月間休みなしで働いて、2週間旅行に行くなんてことも可能です。働く場所もパソコンで完結できる仕事であれば自宅でもカフェでも好きな場所で仕事することも可能。しっかり成果が出すことで、より自由な働き方を選択できるようになります。
旅行も年末年始やGWなどの高い時期ではなく、平日などの安い時期に計画が立てられるので、旅行好きな人には金銭的にもメリットありです!
5.節税ができる
これは会社員と比べて金銭面的にかなり大きいメリットです。フリーランスは給料に対してではなく、事業で得た利益に対して税金を払う仕組みなので、経費をうまく使うことで節税することができます。
会社員はこれらをただ支払うだけになりますが、フリーランスだと経費として計上できるので、賢く節税することによって手元に多くのお金を残せます。
またマイクロ法人を作ることで社会保険料を合法的に安くするなど、フリーランスは出ていくお金を減らすための施策を実行できるので、賢くやりくりすることで金銭的なメリットも期待できます。
フリーランスとして働くデメリット
フリーランスとして働くデメリットは以下の通り。
1.収入が安定しない
2.社会保険の保障が薄くなる
3.社会的な信頼がない
4.仕事探しが大変
5.税金の手続きが手間
1.収入が安定しない
フリーランスは会社員のように毎月決まった給料が振り込まれることがないので、売り上げが立たない月は当然給料が発生しません。良い意味でも悪い意味でも完全報酬型なので月100万稼ぐこともあれば月10万しか稼げない月もあります。
そのため金銭面での精神的苦痛や不安を感じることが多いのがデメリットです。継続案件の獲得や先々の受注を取っていくための仕組みができるまで、この不安はなかなか消し去ることが難しいでしょう。
2.社会保険の保障が薄くなる
フリーランスと会社員とでは社会保険の種類や保障の内容が異なります。
例えば公的年金は以下のような区分となってます。
フリーランス | 会社員・公務員 | |
---|---|---|
年金の種類 | 国民年金 | 厚生年金 |
毎月の保険料の支払額 | 毎月16,590円 | 月給の18.3% (半分は会社が負担) |
引退後の平均年金受給額(月額) | 約55,000円 | 約145,000円 |
会社員が会社が半分負担してくれながら手厚い保険に入ることができるのに対して、フリーランスは月々の支払額も少なくなりますが、その分将来受け取れる年金額も少なくなります。
また会社員あれば扶養控除が使えますが、フリーランス扶養が使えません。専業主婦の奥さんや子供の保険料も全額支払わなければなりません。既婚者で現在扶養家族がいる場合、この辺りの対策もしっかりしておかないと後から痛い目を見ることになるので注意しましょう。
3.社会的な信頼がない
フリーランスになると社会的な信頼がないのでなかなかローンが組めなかったり、クレジットカードの発行さえもできないことがあります。会社員のように安定した収入のない人に対して銀行積極的にお金を貸してはくれません。もし会社員がこれからフリーランスを目指すのであれば、会社員という社会的信頼があるうちに車や住宅ローンを組んでおいたほうが良いでしょう。
4.仕事探しが大変
フリーランスになると会社員と違って会社に行けばいつでも仕事があるなんてことはありません。営業したり、紹介をもらうための人脈を広げたり、SNSなどを活用したりして自分から仕事を取りにいかなければ仕事をすることさえできません。競合するライバルに勝つためにも、『自分はにどんなスキルがあって何を提供できるのか』という伝える力も必要です。自分を売り込むことが苦手という人にとっては大きなデメリットになる可能性があります。
5.税金の手続きが手間
フリーランスは節税で出ていくお金を減らせる!といいつつ、その作業はすべて自分で行うか、お金を払って税理士などに依頼することになります。いずれも面倒くさいことに時間を取られるか、高い費用を支払うことになるので節税のメリットばかりではなく、実務にもしっかり目を向けていく必要があるでしょう。
会社員をやめるか、それとも続けるか悩んだ時はどうすればいいの?
会社員をやめてフリーランスとして自由な働き方をしたい!でも今の自分のじゃフリーランスを目指すにしても不安が拭いきれない。でも今の会社を続けていくのは正直しんどい。こんな時はどうすればいいんだろう?
そんな悩みを解決する方法を3つ解説していきます!
1.自分の課題と目標を明確にする
2.転職する
3.会社員を続けながら副業する
1.自分の課題と目標を明確にする
まず今の会社をやめたい本当の理由が何なのかを明確にしましょう。働く業界、仕事内容、給料体系、社内外の人間関係、働く場所や時間帯など人それぞれに答えがあると思います。
果たして会社員をやめることでそれを解決できるのか?
やりたいことができる理想の状態になれるのか?
自分はどんなこと状態を目指しているのか?
これらを漠然としてではなく、紙に書き出すなどして明確にしていきましょう。自分の本質がわかっていないまま行動してしまうと、環境が変わっただけで問題は何も解決されない。それどころか悪化する可能性もある。
まずは己を知る。ここができて始めてスタートラインに立てます。
2.転職する
会社員をやめなくても働く場所を変えるだけで、今感じている課題を解決したり、目標達成できる可能性があります。
例えば今の会社の給料が低いことが課題と感じているなら高収入の会社への転職ができれば課題を解決できます。
人間関係が悩みという人は働く場所を変えるだけで付き合う人は変わるので、わざわざ会社員をやめる必要もありません。
既に独立しても飯を食っていけるだけのスキルや経験があるなら独立することおすすめしますが、そうでない場合は場所をずらすことで問題解決や目標達成ができないを検討してみましょう。
3.会社員を続けながら副業する
会社員として安定的な収入を確保しながら取り組める副業はとてもおすすめ。
副業するメリットは以下の通り。
1.金銭的な課題解決
2.スキルを習得できる
1.金銭的な課題解決
副業収入を得ることで金銭的な課題を解決できます。
例えば副業で月5万円稼げるようになると以下のことができるようになります。
このように将来への積み立てや自己投資をすることで精神的な安心感を得られますし、生活が潤うことで日々の生活の幸福度も上がります。心に余裕を持てると人に優しくなれますし、それによって周囲との人間関係も良くなる。
また会社で給料を月5万円増やそうと思ったら何年先になるかわかりませんが、副業なら早い人で1ヶ月目から月5万円稼ぐ人もいます。これだけネット環境が整って副業で稼ぎやすい時代では、行動しないと損です。まずは興味の持てる副業を探して、始める事をおすすめします。
2.スキルを習得できる
副業することで会社では得られない、自分が望んだスキルを習得できます。またスキル習得して安定的に副業収入を得る状態になれば、独立してフリーランスや起業を目指せる。いきなり会社をやめることはリスクしかありませんが、既にスキルや安定収入が見込める状態であれば話は別です。
またスキルを習得することは自分の成長が感じられて、それ自体が楽しくてワクワクするもの。”将来的に独立を目指したい人”や”どんどん成長していきたい”という人はぜひ副業に取り組んでいきましょう。
私も会社員を続けることの不安から副業を始めて、今では安定的に稼げるようになりました。そんな私の副業サラリーマンの戦略について興味がある方は以下の記事を参考にしてみて下さい。
まとめ:メリットとデメリットをきちんと理解したうえで行動を決めていこう!
会社員のメリットとデメリットをそれぞれ理解することで、今の環境にありがたみを感じたり、今後やるべきことが明確になります。感情的ではなく、将来を見据えた行動を起こしていきましょう。